十王・冥官像を大修復させて頂きました

瀬戸内の島 小豆島歴史ある霊場寺院よりご相談頂き、二年の月日お預かりさせて頂き(前期)(後期)と分けて十王・冥官等お仏像を大修復させて頂きました。

長年野外の雨風紫外線による負傷により本体の大幅に失ってしまった部分復元・補修下地修復後、盛り上げ蒔絵彩色仕上げをさせて頂きました。

十王経の閻魔大王

【十王経】の中に、地獄における閻魔大王の様子が詳しく書かれていますので少しご紹介させて頂きます。

地獄の大きな城の周囲には.黒金の高い塀がはりめぐらされ、東西南北に鉄の門があります。

門の左右には旗を立て、その上には暗黒天女と泰山府君の頭の形をしたものが付けてあり、

この二つの頭は、人間の善悪を見分ける能力があり、一目でその死者の罪の軽重を見定めることができるそうです。

閻魔大王の左右の魔神は、左側にいるほうは、姿がまるで羅刹のように怖く、つねに閻魔大王の

近くに控えています。

そしてどのようなささいな罪であっても一つ残らず記録しています。

右側にいるほうは、吉祥天のように優雅で、やはり昼夜を問わず閻魔大王に付き従い、

いかに小さな善徳であっても一つも漏らすことなく記録しています。

閻魔大王は、この両神の記録した帳簿を細かく点検し、本人の善徳と悪徳とを判別するそうです。

その帳簿のことを俗に閻魔帳と呼びます。

また、閻魔王庁には、浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)というものがあり、現在のビデオのようなもので、死者の生前の行いのすべて、生まれたときから死ぬまでのことをこと細かに写し出す鏡の為、いかなることも隠しだてできないと書かれております。

閻魔王庁 地獄では閻魔大王は、そこで18人の冥官と8万人の獄卒とを率いて、地獄に落ちてくる罪人に審判を下し悪行を阻止するそうです。