訶梨勒とは
訶梨勒(かりろく)とは、諸病を治す力があると伝えられる訶子の実で調合する匂い袋です。
訶子・沈香・丁子などの特殊な植物(生薬)を原料をして調合します。
訶子の実は、菱型のどんぐりのような形をしているので、実を模した形状の袋に入れます。
室町時代には床飾として用いられてきました。
涅槃図との縁
一説によると、お釈迦様が涅槃に入られる時に、天上から母親の麻耶夫人現れ、訶子の実が詰まった袋を投げたそうです。 しかし袋は、沙羅双樹の木に引っ掛かり届きませんでした。
その時の様子が涅槃図には描かれていて、お釈迦様の頭上あたりをよく見ると、袋が木に掛かっています。
お釈迦様の死因は食あたりとも云われていますので、訶子は下痢止めの薬でもあることが関係しているかもしれません。
訶子とは
訶子(別名ミロバラン)はインドでは、聖なる木とされています。
胃薬でもあり、下痢止めに使用されたり、化粧品としては肌を引き締める収れん剤として使われることもあるそうです。
鑑真和尚が日本に持ち込み、今も正倉院で保管されています。
平安時代にはその効力が喜ばれて、新年の茶室飾りとして使われるようになりました。
訶子を薬に変えた訶梨勒丸は様々な効能があり、気の迷いを破ることから、武士が出陣前に飲んでいたというお話もあります。
訶梨勒の使い方
訶梨勒は悪鬼を祓う功徳があると云われているので、新年に玄関等に吊るし用いられます。
入り口に吊るすことにより、1年間 家を守ってくれるそうです。
また、お茶席や、お祝いの品としても使われたことがあります。
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