鎌倉国宝館の特別展【扇影衣香】の重要文化財 被帽地蔵菩薩像の香りの文香

特別展【扇影衣香】

鎌倉地域では、中国大陸から禅文化が直接もたらされ、あわせて数多くの精緻な仏教絵画が運ばれてきました。

その中には中国の宋や元の時代に描かれた仏画はもとより、朝鮮半島で制作された高麗仏画もふくまれていました。

【扇影衣香】は、宋元・高麗、そして日本の鎌倉の同時代の東アジアで制作された仏教絵画を一堂に展観します。

重要文化財 被帽地蔵菩薩の香りの文香

今展示の重要文化財 被帽地蔵菩薩(円覚寺所蔵】をイメージとした文香です。

当社の独自技術であるお香で染めた手漉き和紙【千年香紙】の文香となります。

宋元・高麗の時代の仏教でもお香原料として使用されていた丁子・桂皮で染めております。

【桂皮】はスパイスやお薬の原料にもなる事から、古来は高級原料であり、桂皮が採れる地域をダイヤ・金が取れる場所を表現している時代もありました。

【丁子】は正露丸の原料でもあり、古来の虫除け植物としても知られています。

手漉き和紙の歴史

紙は古代四大発明の一つです。(火薬、印刷術、コンパス、紙 )

世界最古の製造月日が描かれてる手漉き和紙は中国868年の金剛般若経でもあります。

日本には、中国、朝鮮経由で伝来され独自技術として昇華した事から、今展示とも親和性があります。

また、日本の手漉き和紙はとても優れており、アメリカの手漉き和紙研究者バレットは下記を語っていますので、参考までに添付します。
「和紙は温かく生命に溢れる。 紙は沈黙した存在ではない。 良い紙は最も本質的なレベルで自然と人間の関わりを語る。天然の植物・水・職人の関わりがどういうわけか、出来上がった一枚の紙に現れる。 その本質こそが手漉き和紙の一番の強みである」