お香には、御線香・匂い袋・塗香など様々な用途がありますが、体身香とは食すことにより効果があらわれる丸薬状の御香です。
【体身香】別名(美色方)(芳気方)とは、飲み続けることにより、身体の内部から満身香気をあふれさせ、身体自体が御香となる中国の秘薬です。
体身香は、中国、隋唐の医学の集大成である【医心方】にも記載されています。
体身香の効能
小さな丸薬のような形状をしていて、口中に含み、よく噛んで唾液とともに飲み込むこと一昼夜。それから三日間連続使用すれば口中が芳ばしくなると伝えられている。
そして5日目には身体から香気を発してくる
10日目には着用している衣服にも香りが移る
20日目にはすれ違う人も気がつく程の香りとなる
25日目には手や顔を洗った水までも香気がする
1ヶ月後には赤ん坊を抱くと赤ん坊にまで香りが移るようになる
といった作用があるそうです。
記録によると、身体から香気を発すると同時に、あらゆる病気を治す妙薬でもあったそうなので、恐らく身体を健康にすることによって、発する香りも変わるという仕組みを持つ滋養強壮の薬ではないかそ予想出来ます。
しかしこの間にニラ、ニンニク、胡椒などの刺激物は控える必要があるそうです。
原料は麝香、藿香、青木香、檳榔子、丁子、零陵香、甘松、当帰、桂心など
反魂香の使用記録
体身香は、日本でも奈良、平安朝の一部の貴族や僧侶が美容と健康の為に利用していたそうです。
中国では、世界三大美女の一人楊貴妃も愛用していました。
楊貴妃は、非常に香を愛用していたので、沈香を柱とした建築物を建て、常に香を身に着けていたそうです。
楊貴妃 |
しかし弊社が飲み薬としてではなく、古来の調合表をもとに塗香として再現し、(貴妃)という名で販売している。