香十徳の追求 一休さんと黄堅庭

香十徳とは

お香は、丁子・麝香・桂皮などのあらゆる生薬を組み合わせて調合していることからか、昔から様々な効能があると昔から伝えられています。

このお香の効能を、分かりやすくまとめたのが【香十徳】という言葉です。

お線香の説明書などにも、よく見ると記載されていることが多いです。

一 感格鬼神

二 清淨心身

三 能除汚穢

四 能覺睡眠

五 静中成友

六 塵裏偸閑

七 多而不厭

八 寡而為足

九 久蔵不朽 十 常用無障

こちらが解説文になります。

一 感覚を研ぎ澄まし

二 心身を清らかにし

三 よく穢れを取り除き

四 よく眠りを覚まし

五 静けさの中に安らぎをもたらし

六 忙しい時にも心を和ませる

七 多くても邪魔にならず

八 少なくても十分に足りる

九 年月を経ても朽ちず

十 常に用いても障りはない

一休さんと黄堅庭の関連

香十徳は、日本では【一休さん】のお話で有名な一休宗純が広めたと伝えられています。

しかし元々は、中国北宋時代の書家・詩人・文学者でもある黄堅庭により詠まれた詩です。

お香の素晴らしさを伝える為に、お香の特徴を分かりやすく解説し詠まれた詩となります。