練香の解説と作り方

練香とは

練香とは、丸薬の様なお香です。

直接火が着くわけではないので、点火した炭の周辺に置き、予熱により香りを出します。

平安貴族やお茶席・中国では主流となり使われてきたお香です。


仏教的なお香ではなく、神聖な場の清め・貴族の嗜み・香りの追求として使われることが多いです。

焚き方が難しいですが、上手に焚けた時の香りは、お線香では再現できないような極上の香りがします。

古来中国では大事な客人を招く前や、重要な契約事を行う際に練香を焚き、香りを共有することにより約束を違えぬようにしていたそうです。

練香の作り方

練香は、沈香を中心として様々な生薬の原料により調合します。

まずハカリで原料を計量し、全て乳鉢に入れます。

その後は乳棒で軽く均一の色になるまで混ぜまず。

この時の注意点はあまり力は加えずに、乳棒の重さだけで全体的に混ぜるイメージです。

混ぜ終えた後は、この時の調合の合計重量と同じだけの蜂蜜を加えて、さらに力いっぱい乳棒で混ぜます。

そうすると段々と固まってくるので、素手で少量の塊を取り、両手でころころと転がして1センチぐらいの球状に出来れば完成です。

基本は原料の重さと同じ重量の蜂蜜を入れますが、固まり具合が悪い場合は少し多めに加えたりして調整します。